ボイトレ

歌うことがもともと好きだったり、定年を機にこれまでできなかった歌に挑戦したりといった理由で、50代・60代からボイストレーニングを学ぶ人も多いようです。

「ボイストレーニング」略して「ボイトレ」は、声を出すことで健康な体の維持につながることもあり、定年後のシニア世代におすすめの趣味の一つです。

ボイトレをすることで得られるメリットや、ボイトレ教室で行うことなどをご紹介します。

ボイトレで体の健康維持をサポート

歌う際に使われる口や声帯の筋肉は、日常の生活と密接な関係があります。ボイトレを行うことで脳が活性化されたり、基礎代謝がアップしたり、自律神経が維持しやすくなったりと、健康的な体づくりにも効果が期待できます。

また、ボイトレを続けることで、ハキハキとした美しい声が楽に出せるようになったり、正しい姿勢も身についたりと、日々充実したセカンドライフが送れるようになります。

誤嚥性(ごえんせい)肺炎の予防

高齢になると食べ物を咀嚼して飲み込む力が弱くなり、飲み込む際に誤って気管に入り、炎症を起こしてしまう「誤嚥性肺炎」になる可能性が高くなります。誤嚥性肺炎を予防するには、きちんと咀嚼することも大切ですが、口や舌をしっかり動かすことも重要になります。

60代では、まだまだ元気という人も多く、誤嚥性肺炎のリスクは低いかもしれませんが、70代・80代になるとそのリスクも高くなります。ボイトレを日頃から行っていると、舌の動きがスムーズになり、誤嚥性肺炎の予防にも役立ちます。

若々しい印象になる

ボイトレを続けていると、口周りが動かされるため自然と口角が上がり、表情筋が鍛えられることで顔まわりもスッキリしてきます。シワやたるみは年齢とともに増えていくものですが、ボイトレを行うことで、若々しい印象をキープしやすくなるでしょう。

シニア向けのボイトレで行うレッスン

ボイトレ教室にはシニアメニューが設けられているところも多く、仲間と一緒に声を出して歌うことで、心身の健康や脳の働きを維持しやすくなります。

ウォーミングアップ

まずは、音楽に合わせて呼吸の練習と、簡単なストレッチを行います。緊張で硬くなった筋肉をほぐし、声を出しやすい体勢を整えていきます。

ブレスとボイトレ

次に、音楽に合わせながらの腹式呼吸と、発声のトレーニングを行います。トレーニングを続けることで、徐々に肺活量が増え、表情筋や腹筋が鍛えられていきます。

ハーモニー

周りの仲間と一緒に歌い、ハーモニーを楽しみます。ハーモニーが楽しめるようになると、リラクゼーション効果も期待できます。

リズムエクササイズ

講師の動作を記憶し、声と体を使って真似ることで、集中力や注意力が鍛えられ、脳へ良い刺激が与えられます。

レパートリー

誰もが知っている国内外の名曲を、楽しみながら歌います。声を出すことで、腹筋や肺活量が強化され、ストレスの解消にもなります。

クールダウン

簡単な体操を行い、レッスンで使った脳や体の筋肉をほぐします。