好きな色の糸を使い、さまざまなステッチで布に絵や模様を描いていく刺繍。手芸の中でも刺繍は人気の趣味の一つです。
年齢を問わずはじめられる趣味で一度その技術を習得できれば、表現の幅がどんどん広がり自分だけの作品を生み出せるようになります。
「刺繍」は昔から親しまれてきた手芸ですが、近ごろは20~30代の若い世代でも趣味として楽しむ人が増えています。道具や材料費などの初期費用があまりかからず家事の合間に楽しめ、外出先でもできるという手軽さが人気の理由となっているようです。
動植物や既存・自作のキャラクター、模様など、さまざまなものが刺繍のモチーフとなります。図案に季節感を取り入れることもでき、作品ができあがったらプレゼントとして贈ったり、販売したりといった楽しみ方もあるようです。
日本刺繍をはじめ「フランス刺繍」や「中国刺繍」など、世界にはさまざまな刺繍が存在します。世界の刺繍の種類を知って、自分に合うものや、やってみたいと感じたものから始めるのも良いでしょう。
刺繍の基本を学びたいのであれば、「フランス刺繍」から始めるのがおすすめです。
初心者の方に向けたわかりやすい刺繍の本も刊行されています。刺繍キット付きのものも販売されているので、まずは刺繍に触れてみたいという方におすすめです。
フランス刺繍を例にすると最低限必要な道具は、「刺繍針」と「刺繍枠」、「布地」「刺繍糸」「チャコペン」「チャコペーパー」「糸」「切り鋏」「裁ち鋏」です。
道具は手芸店で購入できますが、100円ショップで販売されているものもあります。予算に合わせて揃えるようにしましょう。
50代以降になると手先を使って至近距離で行う作業を億劫に感じる方も少なくありません。老眼のおかげで手元が見えづらく、老後の趣味として刺繍を候補に入れていたものの、諦めてしまうという人もいるようです。
しかし、なかには老眼鏡をかけて工夫しながら趣味を楽しんでいる方もいます。「やりたい」と思う気持ちを大切にしましょう。
刺繍は大きな作品になればなるほど長い制作時間を要します。手元をじっと見続けながら作業しなければならず、夢中になると同じ体勢のまま動かなくなりがちです。しかし、同じ体勢をとり続けると身体の血の巡りが悪くなり、肩こりやむくみ、眼精疲労など体の不調が起こりやすくなります。
趣味として刺繍を楽しむためにも、作業の合間にストレッチを行うというようにあまり根を詰めすぎず行う意識を持つことが大切です。散歩やスポーツなど、体を動かす趣味と並行して楽しむのもおすすめです。