日本の「ものづくり」は、江戸時代から受け継がれてきた世界に誇れる文化です。中でも大工や鳶、左官の仕事は花形とされていました。現代でもさまざまな職人の仕事があります。
建築系の仕事には鳶や大工、左官のほか、床職人、クロス屋、宮大工、経師屋、建具職人、屋根職人、内装工、塗装工、庭師、植木職人、配管工、指物職などがあります。
伝統工芸系には織物職人や漆塗り職人をはじめ、漆器工、刀鍛冶、木彫刻師、和紙職人、和裁士、七宝工、竹細工師、仏壇職人、人形師、製硯師、文具師、瓦職人、家具職人などの職業が考えられるでしょう。
食品系の仕事であれば、味噌職人や蕎麦職人、杜氏、寿司職人、和食料理人、豆腐職人、ふぐ調理師、パン職人、和菓子職人、せんべい職人、パティシエ、飴細工師などといったところでしょうか。
職人の世界では高齢化が進んでおり、後継者問題に頭を悩ませる方も少なくありません。深刻化する後継者不足を受け、経済産業省や各自治体などが補助金の支給や観光客の誘致、海外への販路開拓のためのマッチング活動といった取り組みを行っています。
積極的な取り組みが成功し、最近では若い世代が職人の道を目指すケースも増えてきています。後継者の募集は20代や30代といった若い世代はもちろん、40代以降のミドルシニア層まで対象としている職種も多く、異業種から職人の世界を目指す人もいます。
職人の業界は学歴や職歴を問わず、ものづくりに対する情熱と腕次第です。一人前になるには相応の努力が必要ですが、伝統工芸系ともなれば一生続けられる仕事も多く、大きなやりがいを得られるでしょう。
職人の求人は一般の求人サイトにはほとんど掲載されていません。職人の仕事を探すには以下の方法があります。
働きたい職種や工房、お店が決まっている場合は直接問い合わせてみましょう。職人の求人はもちろん、関連するスタッフ職を募集していないか聞いておくとベター。問い合わせる際には40代からでも職人を目指せるかという点を確認しておきましょう。
伝統工芸の求人を取りまとめている、産地の団体や組合などの組織に問い合わせる方法もあります。各組織のホームページでは講習会や技能研修の情報が掲載されている場合があるので、仕事を始めた後のスキルアップのためにもチェックしておきましょう。地域によってはハローワークで求人が掲載されている場合もあります。
職人に特化した転職サイトもいくつか存在します。仕事内容や待遇のほか、職人のインタビュー記事が載っているサイトも。働き方の具体的なイメージをつかむためにもおすすめです。
転職サイトを探す際には「職人 求人」のキーワードで検索してみましょう。