家の中をきれいに整理し、住み心地の良い家にできるようアドバイスを行う整理収納アドバイザー。子どもから大人まで、片付けが苦手な方はいるため需要はありそうですが、どのような仕事で役に立つのでしょうか?資格を取るメリット、活かせる職業や時給相場をまとめました。
どのようにすれば、効率よく継続的に整理整頓できるのかについて、具体的に指導、提案をする整理収納アドバイザー。内容だけを見ると個人で教室やセミナーなどを開くようなイメージを持ちやすいのですが、実際は家事代行サービス会社のスタッフとして働くケースが多いようです。得た知識や技術を活かせるということでしょう。
大都市圏では家事代行は求人が良く出ますが、地方ではまだ家事代行サービスが浸透していないこともあるようです。逆に言えば、地方では整理収納アドバイザーを取得して活動している人が少ないため、個人で教室やセミナーを開きやすいというメリットがあります。個人で行う場合はブログやSNSでアピールしつつ、実績を積み上げていくケースが多いようです。地元での活動なら、地域の交流の場を借りるのもいいかもしれません。
家事代行を行うにしても、個人でアドバイザーとしてやっていくにしても、基本は日頃の家事の延長線上にある仕事です。もちろん伺うお宅の事情は千差万別ですが、他の職種のように新しく習得する知識は多くはありません。そのため、比較的早い段階で実践的な仕事に就くことが可能です。
整理収納アドバイザーにまず求められることは「片づけにやりがいを見つけられるかどうか」です。特に家事代行を行う場合は、片付けられていない状況から、きちんと整理整頓された状態までもっていかなくてはいけません。
片付けたあとのイメージをもって、整理整頓の工程を楽しめるかどうかが大切になってきます。そのため、基本として「片付けるのが好き」であることが基本条件となるでしょう。
整理収納アドバイザーとしての仕事は、対人サービス業です。その人の印象や対応がダイレクトに仕事に影響してきます。相手の状況をよく聞き、それに合わせた仕事を行うことが求められますので、会話が好きであることは推奨される能力と考えられます。ただ、大切なのは依頼主の話を聞くことですので、話すのが苦手でも聞き上手に徹することで、上手く仕事を回していけるでしょう。
整理収納アドバイザーの資格を取得される方の中には、自分の生活に役立てようという目的の方もいます。自己流の片づけではなく、論理的に片付けることで、生活環境がより良くなるのです。
例えば、片付けられていないために日用品を誤って二重買いしてしまうと家計に響きます。整理上手になることは、家計にも影響すると言っても良いかもしれません。自分のため、家族のためにも、家が整理された状態を維持できていると、生活の質が向上するでしょう。
資格取得の前に知っておいて欲しいのは、「整理収納アドバイザーを名乗って活動できるのは1級取得者のみ」という点です。例えば、家事代行サービスの仕事を始める際に、履歴書の取得資格の欄に書けるのは「1級のみ」となります。ただ、1級でなくても、プロフィール欄に取得資格として表記する分には問題ありません。
3級、2級までは、受験資格はありません。2級に関しては、ほぼ毎月のペースで講座が開講されています。講座を1回受講すれば2級の資格が取得できます。
準1級は2級を持っていることが条件です。準1級に関しては特定の受講会場で2日間の講座を受けることで、資格取得が可能となります。
1級になると、2段階の試験が行われます。最初はCBTと呼ばれるコンピューターによる試験を受験します。受験日は決まっておらず、申し込み後に指定の会場へ行って受験する形です。受験会場は、北海道から沖縄まで、全国にあります。
1次試験に合格すると、研究発表形式の2次試験があります。事前にテーマに沿った資料を準備し、20分間ほどプレゼンテーションを行います。
準1級までがそもそも受講のみの形式なので、独学で受験される方が多いようです。また、試験会場に関してはハウスキーピング協会が随時会場の情報を更新しているので、そちらで確認することになります。
家事代行に関しては「整理収納アドバイザー 求人」で探すことが可能です。また、資格を認定しているハウスキーピング協会の「求人なび」でも仕事が探せます。
個人でやっていく場合は、ハウスキーピング協会に各県の整理収納アドバイザーのプロフィールや経歴、運営しているブログなどがありますので、参考にしてみましょう。