子育てが落ち着いて、生活費や教育費の足しにするべく、専業主婦からパートなどへ働きに出る人は少なくありません。とはいえ、長期のブランクがあることで、仕事復帰への不安や、どのような仕事を選べば良いかわからない方も沢山いるでしょう。
しかし、仕事探しに不安は無用です。近年は子育てや介護などの家庭の事情に対して理解のある会社も増えており、働きやすい環境が整ってきつつあります。
何より仕事を再開する際に最も大切なことは、「働きたい」という意思です。どうしてもブランクが不安という場合は、一つずつその不安を解消し、前向きな気持ちで再始動できるようにしましょう。
実際に仕事を探す前に、「なぜ働きに出たいのか」という目的を明確にしておきましょう。お金あるいはキャリアなど、パートに出て、自分は何を得たいのかを整理することで、仕事探しもスムーズに行えるようになります。
目的を整理する際には、家からの距離や給与、勤務時間、雇用期間、身につけられるスキルなど、理想の働き方の条件を書き出し、優先順位をつけるのがおすすめです。
パートを始めた、ブランクのあるミドルシニア層には、やはり不安も多いはず。特に職場の人とのコミュニケーションや、仕事に対する不安、家庭と両立できるかといったものはよく聞きます。そこで、それぞれの対処法についてご紹介します。
ミドルシニア層が仕事に復帰する際に抱く不安は、職場の若いスタッフとの接し方や、うまくコミュニケーションを取れるかといったものです。若い人ばかりの職場に採用された場合は、どんな会話をすれば良いのか悩むという方もいるでしょう。
若い世代とのコミュニケーションが苦手な場合は、ミドルシニア層が中心となって働いている職場を選ぶことがポイントです。スタッフの年齢層が高ければ、ジェネレーションギャップを気にすることなくコミュニケーションを楽しめるでしょう。
また、クリーニング店や介護など、職業によっては、40代を若手と扱うところもあります。
事務や介護などの専門的な職業では、専門知識のほかパソコンスキルが必要になることもありますが、未経験歓迎の求人を選べば、特別なスキルは不要です。
仕事ができる先輩についていけるか心配という場合は、大幅なスタッフ増員やオープニングスタッフ募集といった求人を探してみるのも一つの手です。同期が多いほど、一緒に仕事を覚えていけるという安心感があり、プレッシャーを感じることも少なくなります。
子供がまだ小さい場合は、急に熱を出したときに仕事を休まなければならず、「周りに迷惑がかかるのでは」と、不安に思うこともあるでしょう。そうしたリスクを考え、家庭内で話し合いをすることはとても大切です。その上で、近くに住む親や兄弟姉妹に協力してもらったり、病児保育を探したり、といった対処法を事前に考えておきましょう。
家庭と両立するためには、自宅からなるべく近い職場が良く、特に徒歩圏内に職場があれば理想的です。交通機関を利用せずに通勤でき、子供の送り迎えがしやすく、自分の時間を作りやすくなるなど、メリットはたくさんあります。
また、スタッフの人数が多い職場の方が、採用側も急な欠勤にも対応しやすいでしょう。そのため工場での軽作業やコールセンターなどの仕事もおすすめです。
どうしてもブランクが気になる場合は、過去に経験のある職種や業種の中からパートの求人を探すと良いでしょう。
ただ、事務職の求人は人気が高く、若い世代からの応募も多数集まります。そのため、採用される確率も他の業種に比べ、低くなるはずです。
一方、飲食店のホールスタッフの経験があり、同じ職種でパートとして働く場合は、接客の経験やコミュニケーション力が高く評価される傾向にあります。